中国式手鍼療法

 

2019年「データマイニングに基づく手鍼の臨床応用における病気の種類と特徴」
基于数据挖掘的手针疗法临床应用病种规律和特点
贾叶娟 et al.
针刺研究 2019年03期

 

私は中国式手鍼療法と高麗手指鍼を併用して愛用していますが、中国の文献を調べても中国式手鍼療法が1960年代に開発されたという記述はありますが、誰が見つけたかわかりません。

中国の文献では『常用新医疗法手册』(中国人民解放军广州军区后勤部卫生部编:1970年人民卫生出版社)が初出とされています。日本では1972年、小林良英先生の『中国の新しい治療点 : 手針穴・耳針穴・新穴・奇穴の図表解とその臨床の実際』(小林良導絡研究所)と和田清吉先生の1973年『手鍼法』が確認できました。


1973年『手鍼法』
和田 清吉
『日本鍼灸良導絡医学会誌』
1973 年 2 巻 4 号 p. 15-16
https://www.jstage.jst.go.jp/…/ryo…/2/4/2_4_15/_pdf/-char/ja

 

この1年間ほど、中国のデータベースで手鍼について調べました。「データマイニングに基づく手鍼の臨床応用における病気の種類と特徴」を読んで納得することが多かったです。中国式手鍼療法の得意は痛みの疾患で、

1位 軟部組織損傷 111次
2位 腰腿痛 47次
3位 肩痛 23次

の順番でした。これは納得です。結局、中国式手鍼療法は落枕と腰痛点です。肩痛に落枕と肩点で、肩点は経穴の二間なので手鍼療法という気がしません。

中国式手鍼療法でもっとも治癒率が高いのは小児科で、子どものおねしょだそうです。中国式手鍼法の夜尿点=腎点を使うようです。

耳穴贴压和手针夜尿点点刺治疗小儿遗尿症62例临床观察
王东明 王满增 《河北中医药学报》 1994年03期
http://www.cnki.com.cn/Article/CJFDTOTAL-HZYX199403020.htm

 

中国式手鍼療法というよりは、経外奇穴の落枕と腰痛点として分析すると、論文はものすごい数になります。手穴のマッピングに関しては高麗手指鍼のほうが優れていると感じています。

 

 

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