2022年11月17日『ナショナル・ジオグラフィック』
『ヒトの精子の減少が加速、70年代から6割減、打つ手見えず:「このままではほとんどの男性が不妊状態に」と論文の著者は懸念』
以下、引用。
精子の総数は70年代に比べて62%減少していたことが判明。そればかりか、1年ごとの減少率は2000年以降2倍になっていた。この結果は、11月15日付けで同じく「Human Reproduction Update」に掲載されている。
「ほとんどの男性が不妊状態になるところまでいって後戻りできなくなるか、健康面で他の問題が現れてしまうのではないかと懸念している」と、論文の筆頭著者でイスラエル、ヘブライ大学ハダッサー・ブラウン公衆衛生学部の医学疫学者であるハガイ・レビーン氏は話す。
2022年11月15日『ヒューマン・リプロダクション・アップデート』
「21世紀の世界的な精子数のトレンド:システマティックレビューと回帰メタアナリシス」
Temporal trends in sperm count: a systematic review and meta-regression analysis of samples collected globally in the 20th and 21st centuries
Shanna H Swan
Human Reproduction Update, dmac035,
著者の1人であるマウントサイナイ医科大学のシャナ・スワン先生は、2017年論文の著者でもあります。
シャナ・スワン先生は、2021年に『カウントダウン:いかにして現代のわれわれの世界は精子数におびやかされているか(Count Down: How Our Modern World Is Threatening Sperm Counts)』を出版しました。
フタル酸エステルなどの内分泌かく乱物質による精子減少の現状から、人類の存続について危険性を警告しています。
シャナ・スワン先生は医学統計学の専門家であり、前夫はベイズ統計学の専門家、カリフォルニア大学バークレー校教授の故デビッド・フリードマンで、シャナ・スワン先生の博士論文も数学・統計学分野です。その統計学の専門家が人類の存続の危機を訴えています。
不妊症の鍼灸治療を専門とされている方は多いのに、世界的な精子数減少という深刻な危機に言及される方が少ないと思います。環境問題と健康の関連から目をそむけてはいけないと思います。
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