7月21日に富山鍼灸学会さまのお招きで「慢性疼痛の灸療法-熱敏灸・押灸・竹筒灸」と題して講義と実技をさせていただきました。
最初に棒灸(熱敏灸)、押灸、竹筒灸について簡単に説明を行い、参加者で肩こりがある方の左肩井あたりをターゲットにして、押灸、棒灸、竹筒灸の実技を行いました。
押灸はスモークレス棒灸を用いて、皮下組織・筋肉の硬結を広く柔らかくしていきます。漸増圧・持続圧・漸減圧のそれぞれで特有の灸の響きが生じます。指圧のさまざまなテクニックを応用します。
棒灸は、灸の響きに鈍感なタイプの患者さんに施術が難しい面があります。そこで、前揉法で穴の反応を確認し、押手で反応の変化を感じ、灸を持つ刺手で棒灸が重くなる感覚を感じ、その変化によって刺激量を調節する工夫を入れました。
竹筒灸は、皮膚に灸点紙を貼り、米粒大で八割くらい燃えたところで、フェザータッチで竹筒をかぶせて、利き手の母指でゆっくりと沈めていきます。抵抗感を感じたところで、もう一押ししていきます。これも竹筒灸独自の灸の響き感が生じます。深部の筋硬結が緩むと、竹筒が突然、奥に入る感覚が生じます。そこで灸をやめます。
腰痛や肩こりなどがある参加者の方々に実際に灸をしつつ、さまざまなテクニックを紹介しました。さらに、灸の響きの感覚を感じていただきたく、ほぼ全員に前腕で押灸と棒灸を実際に受けていただきました。
私はお灸にとても思い入れがありますが、会場での排煙や火の使用の問題があり、お灸をテーマにした講演は、実は初めてでした。私にとって、お灸についてお話させていただくことは何より嬉しいことです。このような機会をいただけたことに改めてお礼申し上げます。
会場準備や運営にご尽力いただいた先生方、長野県や兵庫県など遠くからお越し頂いた先生方にも心から感謝を申し上げます。私自身、多くを学ばせて頂いた一日でした。またお目にかかれることを楽しみにしています。
本当にありがとうございました。
Many thanks to Hamatti for a beautiful featured image!
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