2019年4月8日
「法案ウオッチ2019年:2019年ルイジアナ議会の法案セッションで何が起こる?」
BILL WATCH 2019: What’s what during the 2019 Louisiana Legislative Regular Session
以下、引用。
提案される法案272号はライセンスド・アキュパンクチャリスト免許鍼師による鍼を保険がカバーする。この州法は、2020年1月1日より鍼の保険カバーを必要とする。
2018年2月にカルフォルニア州、マサチューセッツ州、オレゴン州、ロードアイランド州の鍼の保険適応が報道されます。2018年3月にコネチカット州の鍼の保険適応が報道され、2018年7月にテネシー州の鍼の保険適応が報道され、2018年9月にデラウェア州、ニュージャージー州の鍼の保険適応が報道されます。2019年3月にニューハンプシャー州が耳鍼を推奨し、ウエストヴァージニア州が保険を適応しました。2019年4月には、ミズーリ州、オレゴン州、フロリダ州の保険適応が報道されました。そして、今度は、ルイジアナ州の保険適応法案です。
アメリカ鍼灸の制度的変貌は激変としか言いようがありません。
【アメリカのオピオイド危機と鍼の保険採用】
オピオイド危機に対して鍼などの代替医療を使う流れはオバマ政権の時代の2014年にアメリカ退役軍人省とアメリカ国防総省、オレゴン州やヴァーモント州、ウエスト・ヴァージニア州から始まりました。
2014年1月にアメリカ退役軍人省は『鍼のエビデンス・マップ』を発表しました。
『鍼のエビデンス・マップ』
Evidence Map of Acupuncture
Department of Veterans Affairs (US); 2014 Jan.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK185072/
2014年2月にアメリカ退役軍人省は「オピオイド・セーフティ・イニシアティブ」というオピオイド・アヘン麻薬の過剰処方を減らすために鍼・ヨガ・瞑想などの代替補完医療を活用する戦略を発表しました。
「オピオイド・セーフティー・イニシアティブ」
Opioid Safety Initiative
http://www.va.gov/PAIN…/Opioid_Safety_Initiative_Toolkit.asp
2016年3月にはオバマ政権が『ナショナル・ペイン・ストラテジー(国家的痛み戦略)』を発表し、同時にアメリカ疾病予防管理センターも『慢性痛のためのオピオイド処方のCDCガイドライン』を発表しました。
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)
『慢性痛のためのオピオイド処方のCDCガイドライン アメリカ2016年』
CDC Guideline for Prescribing Opioids for Chronic Pain — United States, 2016
Recommendations and Reports / March 18, 2016 / 65(1);1–49
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/65/rr/rr6501e1.htm
2016年3月からはアメリカのオレゴン州でオピオイド鎮痛剤の代替として鍼が使われるようになりました。
「鍼はオピオイド危機を制御する?オレゴン州はそれをやろうとしている」
Acupuncture to stem opioid crisis? Oregon tries it
March 04, 2016
http://www.nola.com/…/03/to_fight_opioid_epidemic_orego.html
2016年7月1日からはアメリカのヴァーモント州でオピオイド鎮痛薬の代替として鍼を保険で使う代替プロジェクトが始まりました。
「ヴァーモント州は、鍼の慢性痛メディケイド・パイロット・プロジェクトに資金を提供する」
Vermont funds acupuncture chronic pain Medicaid pilot project
July 11th, 2016
http://www.integrativepractitioner.com/…/vermont-funds-acu…/
2016年にはNIH国立衛生研究所・NCCIHアメリカ国立補完健康センターのNIahin医師らがメイヨークリニックの出版物で以下の声明を発表しました。
「アメリカにおける疼痛マネージメントにおける補完健康アプローチのエビデンスに基づいた評価」
Evidence-Based Evaluation of Complementary Health Approaches for Pain Management in the United States
National Center for Complementary and Integrative Health, National Institutes of Health, Bethesda, MD
http://www.mayoclinicproceedings.org/…/S0025-6196(…/abstract
2017年2月14日にはアメリカ内科医師会による腰痛への補完・代替医療を推奨するガイドラインが発表されました。
2017年2月14日『アナルス・オブ・インターナル・メディスン』
「急性、亜急性、慢性の腰痛の非侵襲的治療:アメリカ内科医師会によるクリニカル臨床ガイドライン」
Noninvasive Treatments for Acute, Subacute, and Chronic Low Back Pain: A Clinical Practice Guideline From the American College of Physicians
Amir Qaseem, et al.
Annals of Internal Medicine
CLINICAL GUIDELINES |14 FEBRUARY 2017
http://annals.org/…/noninvasive-treatments-acute-subacute-c…
2017年5月10日には、アメリカFDAが医師に疼痛管理のため鍼を学ぶようにガイドラインを出版しました。
「FDAアメリカ食品が疼痛管理において、医師は鍼を学ぶように示唆している」
FDA suggests doctors learn about acupuncture for pain management
https://www.statnews.com/…/pain-acupuncture-chiropractic-f…/
2017年8月にはアメリカ国防総省がウエストヴァージニア州で戦場鍼をオピオイドの代替として使用しはじめました。
2017年8月25日アメリカ国防総省(Department of Defence)
のホームページ
「軍の研究者は、オピオイド・クライシスに対して、大学と協力する」
Military Researchers Collaborate With University on Opioid Crisis
https://www.defense.gov/…/military-researchers-collaborate…/
※「現在、アメリカのユニフォームド・サービス健康科学大学とウエスト・ヴァージニア大学のおかげでオピオイド・クライシスとの闘いを助けるための新しいペイン・マネージメント・センターで(戦場鍼は)採用される。
2018年1月にはメイン州も保険適応を考慮しはじめました。
2018年1月17日『STAT』
「オピオイド危機が深刻化するにつれて、アメリカの州政府はメディケイド(公的医療保険制度)を代替医療に対してひろげつつある」
As the opioid crisis grows, states are opening Medicaid to alternative medicine
https://www.statnews.com/…/medicaid-opioids-alternative-me…/
2018年2月にはカルフォルニア州、マサチューセッツ州、オレゴン州、ロードアイランド州で鍼がオピオイド減量に使われていることが報道されました。
2018年2月20日「オピオイド・クライシスに巻き込まれて、政府は鍼を採用する」
Stuck in an opioids crisis, officials turn to acupuncture
http://www.wvnstv.com/…/stuck-in-an-opioids-crisi…/982785826
以下、引用。
研究は継続され、鍼の保険への適用はカルフォルニア州、マサチューセッツ州、オレゴン州、ロードアイランド州のメディケア・プログラムで支払われている。マサチューセッツ州とオレゴン州では鍼を薬物中毒の治療にも適用しているが、科学者たちは中毒の薬物使用量を減らすかどうかについては疑問をもっている。
2018年3月にはコネチカット州の保険会社シグマが鍼を適応にして25パーセントもオピオイド処方量をカットしたことが報道されました。
2018年3月28日『ビジネスインサイダー』
「アメリカ最大の健康保険はオピオイド処方を25パーセントもカットした」
One of America’s largest health insurers has cut its opioid prescriptions by 25%.
https://www.businessinsider.com/cigna-cuts-opioid-prescript…
2018年4月にはウエストヴァージニア州で鍼や代替医療がオピオイド処方量を減らしたことが報道されました。
2018年4月20日「アメリカ合衆国のオピオイド処方は激減した」
U.S. opioid scripts are dropping
http://www.herald-dispatch.com/…/article_ba74eee3-00de-5674…
以下、引用。
オピオイド鎮痛剤の処方量は長年合法的に処方が増え続け、薬物中毒の危険性が公衆の関心ひきつけてきたが、アメリカでは昨年、過去25年間で最も大きな落ち幅で劇的に減った。ウエストヴァージニア州は昨年、前年比13.8パーセントもオピオイド処方量が減った。ウエストヴァージニア州議会は、2018年にオピオイド処方料を減らす法案を通し、保険会社に理学療法や鍼のような代替疼痛マネージメントをカバーすることを求めている。
2018年7月はテネシー州です。
http://xn--2018726newschannel5-mg5r3fm1c6f0478h24lbdgg.com/
「 オピオイド危機のまっただ中で、疼痛患者は戦場鍼(をうけはじめている」
Pain Patients Turn To Battlefield Acupuncture Amid Opioid Epidemic
https://www.newschannel5.com/…/pain-patients-turn-to-battle…
テネシー州ナッシュビル、ヴァンダービルト大学メディカル・センターで戦場鍼が一般患者向けに始まりました。
2018年11月3日にトランプ大統領がH.R.6法案に署名したニュースが報道されました。
「中国鍼灸はアメリカの医療保険に入るの?アメリカ人は幸せなんかじゃない!サワー・アンド・リフレッシング!」
Chinese acupuncture and moxibustion will be included in the US medical insurance? Americans are unhappy: sour and refreshing!
https://www.jqknews.com/…/91541-Chinese_acupuncture_and_mox…
以下、引用。
トランプ大統領はH.R.6と呼ばれる法案に署名した。それはアメリカにおけるオピオイド鎮痛剤の蔓延の治療として代替の薬や治療を見つけることを目的としている。
アメリカの政治ニュースウェブサイトのポリティコは、この法案は鍼、メディカルマッサージ、そして他の代替治療を評価しようとするものだとしている。
2018年9月にデラウェア州、ニュージャージー州の鍼の保険採用が報道されました。
2018年9月3日「デラウェア州や他の州のプログラムは鍼をオピオイドの代替とみなした」
Delaware, other state Medicaid programs consider acupuncture as opioid alternative
以下、引用。
ニュージャージー州のメディケイド保険は疼痛への鍼を既にカバーしているが、ペンシルヴァニア州はまだであり、デラウェア州は疼痛への鍼をカバーする。
6月にデラウェアの州議会と行政は保険会社が腰痛のための理学療法やカイロプラクターへの訪問回数に年間または生涯制限をつけることを禁止した。
オハイオ州メディケイドは今年、鍼を含むように保険を拡張した。しかし、ヴァーモント州メディケイドは2月にエビデンスが不十分であるとして同じ判断を行わなかった。
2019年3月11日
「オピオイド危機との戦いにおいてニューハンプシャー州知事のタスクフォースは耳鍼を推奨している」
In fight against opioid crisis, Governor’s Task Force endorses ear acupuncture
https://manchesterinklink.com/in-fight-against-opioid-cris…/
以下、引用。
先週、ニューハンプシャー州のクリス・スヌヌ知事のリカバリー・タスクフォースは全会一致でニューハンプシャー州の耳鍼サービスを支援すると表明した。
2019年3月11日ウエストヴァージニア州の新聞‘Parsons Advocate’
「ウェストヴァージニア州議会は、依存症治療とトラウマ回復の法案を通過させた」
WV LEGISLATURE PASSES BILL FOR ADDICTION TREATMENT AND RECOVERY FROM TRAUMA
以下、引用。
ウェストヴァージニア州議会は2324法案と通過させ、ジム・ジャスティス知事は先週、法案にサインをした。それによりトレーニングされたプロフェッショナルが NADAプロトコル と戦場鍼プロトコルをトラウマや依存症やストレスや慢性痛に使えることになった 。
NADAプロトコルは、1973年にヘロイン中毒禍のはびこるニューヨークで開発され、トラウマ回復や災害からの回復、ストレス緩和に有用であることが判明している。それはアルコール中毒やニコチン・タバコ中毒、ドラッグ中毒、セックス中毒、ギャンブル中毒や食物中毒に用いられている。
NADAプロトコルは慢性痛に有用であることが判明している。同じように戦場鍼プロトコルは2001年に開発され、耳ツボを急性疼痛や慢性疼痛に用いている。それは退役軍人省の多くの臨床家に用いられ、あちこちでトレーニングされている。新しいウェストヴァージニア州法はNADAプロトコルと戦場鍼プロトコルを使用するアキュデトックス・スペシャリストに免許を与える。
以前のウエスト・ヴァージニア州では、1800時間の教育を受けたライセンスド・アキュパンクチャリスト(免許鍼師)、医師、カイロプラクター、卒後教育で鍼を使用できる理学療法士(PT)にライセンスを与えていた。新法は看護師、ナース・プラクティショナー、フィジシャンアシスタント、ソーシャルワーカー、セラピスト、サイコロジスト、理学療法士、作業療法士、救急救命士およびトレーニングを受けた刑務所の看守にNADAプロトコルと戦場鍼プロトコルという2つの特定プロトコルの使用を認める。
2019年4月2日KOAM
『ミズーリ州は非オピオイド疼痛治療をカバーする」
Missouri covers more non-opioid pain treatments
以下、引用。
ミズーリ州は現在、薬物中毒を防止して慢性疼痛をもっているメディケイド公的保険でより多くの選択肢をカバーしようとしている。
ミズーリ州のソーシャルサービス部門は新サービスがカイロプラクティックと鍼をカバーするだろうことをプレスリリースした。
2019年4月12日オレゴン州ポートランド『ポートランドビジネスジャーナル』
「オレゴン州は議論のあるオピオイド漸減提案を受け入れる」
State orders review of controversial opioid-tapering proposal
以下、引用。
ついにオレゴン州のメディケイドは鍼や理学療法や認知行動療法を認めることになる。
2019年4月12日
「オピオイド麻薬鎮痛剤処方の代替がフロリダ州で行われる」
Opioid Prescribing Alternatives Coming to Florida
以下、引用。
オピオイド麻薬鎮痛剤の誤用によるパブリック・クライシスがフロリダ州で続き、死亡率は上昇中である。幸いにも立法政府は2019年に新しい州法として医療プロフェッショナルを助けてオピオイド処方の代替として鍼やマッサージ、などの非薬物セラピーを処方することを学ぶことを助ける法案を提出する。
2019年4月13日
『依存症回復における耳鍼とその他のツール』
Ear acupuncture, another tool in recovering from addiction
以下、引用。
耳鍼またはアキュデトックスは現在、ライセンスド・アキュパンクチャリスト免許鍼師にのみ行われている。しかし、新しい州法ではライセンスド・アキュパンクチャリスト免許鍼師ではないヘルス・プロフェッショナルによってアキュデトックスが行われる。
スーザン・マーフィーはアキュデトックススペシャリストで免許のあるメンタルヘルス・カウンセラーであり、薬物中毒患者が耳鍼で効果を出すのを見てきた。もし州法がマサチューセッツ州で通れば、免許を持ったヘルスワーカーたちはNADAによって訓練される。26州が同じ法律を持っており、ニューイングランドではマサチューセッツ州とメイン州を除く全ての州が同じ法律を持っている。
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