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2000年―2022年の筋筋膜性疼痛症候群の鍼治療のトレンド

2023年3月21日『ジャーナル・オブ・ペイン・リサーチ』
「2000年から2022年の筋筋膜性疼痛症候群の鍼治療の研究トレンド:ビブリオメトリック計量書誌学的分析」
Research Trends of Acupuncture Therapy on Myofascial Pain Syndrome from 2000 to 2022: A Bibliometric Analysis
Fengyan Lu et al.
Journal of Pain Research Volume 16 1025—1038 2023
Published 21 March 2023

スペインのセザル・フェルナンデス・デ・ラス・ペニャスは筋筋膜痛疼痛症候群の鍼治療に関する最も生産的な論文著者の3位でした。

以下、引用。

引用と中心性による包括的分析によれば、デビッド・サイモンズとアンドレア・ファーランが、筋筋膜痛疼痛症候群の鍼治療の分野で最も重要な影響をもっていた。

デビッド・サイモンズのもっとも大きな貢献は『筋筋膜痛と機能障害:トリガーポイントマニュアル』という文献で、筋筋膜性トリガーポイントのメカニズムと臨床的特徴を説明したことである。彼の筋筋膜性疼痛症候群のエネルギー危機仮説は広く受け入れられているが、その正確なメカニズムはまだわかっていない。

アンドレア・ファーランは、医師で、カナダ・トロント大学の教授です。
ブラジル・サンパウロ大学で医師となり、カナダ・トロント大学で博士号を取得しました。
最も有名な論文は、2005年と2020年の腰痛の鍼のコクラン・システマティックレビューです。
アンドレア・ファーランは、腰痛分野の鍼の研究者で最も重要な研究者の1人といえます。

2005年アンドレア・ファーラン
『コクラン・システマティックレビュー』
「腰痛の鍼とドライニードリング」
Acupuncture and dry-needling for low back pain
Andrea D Furlan et al.
Cochrane Database Syst Rev. 2005 Jan 25;(1):CD001351.

2020年アンドレア・ファーラン
『コクラン・システマティックレビュー』
「非特異的腰痛の鍼」
Acupuncture for chronic nonspecific low back pain
Andrea D Furlan et al.
Cochrane Database Syst Rev. 2020 Dec 11;12(12):CD013814.

以下、引用。

論文のランク3位に位置づけられるレベント・テキンの筋筋膜性疼痛症候群の鍼の二重盲検ランダム化試験は、偽ドライニードリングと真ドライニードリングを比較して筋筋膜性疼痛症候群の患者の疼痛とQOL生活の質を改善したことを示した。

2013年レベント・テキン
「筋筋膜性疼痛症候群の治療におけるドライニードリングの効果:二重盲検ランダム化比較試験」
The effect of dry needling in the treatment of myofascial pain syndrome: a randomized double-blinded placebo-controlled trial
Levent Tekin(トルコ軍ギュルハネ研究病院Gülhane Training and Research Hospital)
Clin Rheumatol. 2013 Mar;32(3):309-15.

トルコ、イスタンブールのイスティニエ大学のレベント・テキン博士の研究です。

以下、引用。

ジェイ・P・シャーによって発表されたランキング リストの 2 番目の論文では、アクティブな筋膜トリガーポイントを持つ被験者の僧帽筋上部の生化学的環境が、アクティブなトリガーポイントを持たない被験者とは異なることが明らかになった。潜在的、または正常な被験者よりもアクティブなトリガーポイントを持つ被験者では、炎症メディエーター、神経ペプチド、サイトカイン、およびカテコールアミンの濃度が高かった。

2008年 NIHアメリカ国立衛生研究所のジェー・P・シャー
「痛みや炎症に関連する生化学物質は活動的な筋筋膜のトリガーポイントに近い部位と離れた部位で上昇する」
Biochemicals associated with pain and inflammation are elevated in sites near to and remote from active myofascial trigger points
Jay P Shah
Arch Phys Med Rehabil. 2008 Jan;89(1):16-23

アメリカ国立衛生研究所NIHのジェー・P・シャーは、ジョージメイソン大学のバイオエンジニアリング学部の教授です。カリフォルニア大学ロサンゼルス校UCLAで鍼のトレーニングを受けました。

ジェー・P・シャーの画期的な研究は、2015年に僧帽筋トリガーポイントを鍼治療して超音波エラストグラフィで観察した論文です。超音波エラストグラフィは、2003年に日本の日立が開発し、加圧による歪みを計測することで組織の硬さ分布を計測します。

2015年10月21日 ジェー・P・シャー ジョージメイソン大学バイオエンジニアリング学部)
「慢性筋筋膜痛患者における筋筋膜トリガーポイントのドライニードリング後の筋組織変化を定量化するための超音波エラストグラフィの新規使用」
Novel Use of Ultrasound Elastography to Quantify Muscle Tissue Changes After Dry Needling of Myofascial Trigger Points in Patients With Chronic Myofascial Pain
Jay P Shah et al.
J Ultrasound Med. 2015 Dec; 34(12): 2149–2161.
Published online 2015 Oct 21.

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