頭痛の耳穴

 

2009年「耳穴の『額』『顳』『枕』の埋針治療法による片頭痛のランダム化比較試験」
耳穴额—颞—枕透穴埋针刺法治疗偏头痛的随机对照研究
郑丽娅 《河北医科大学》 2009年
http://cdmd.cnki.com.cn/Article/CDMD-11919-2009139679.htm

 

以下、引用。

耳穴、「額」「顳」「枕」の埋針刺鍼法による片頭痛の治療は、短期的にも長期的にも対照群であるニモピジンカルシウムチャネル阻害薬よりも効果的であった。

 

耳の「対珠」に「額(がく)」「顳(しょう)」「枕(ちん)」という3つの耳穴があり、中国式耳鍼療法では頭痛に標準的に使われるツボです。額は前頭部痛に、顳は側頭部痛に、枕は後頭部痛に用いられます。透鍼すればどれかは当たるわけです。

 

現在、欧米のSNSで「片頭痛に効く」と拡散中のダース・ピアッシングは、耳穴の「食道」や「小腸」にあたります。これはさすがに中医学の弁証論治理論でも治効理論を説明できません。

 

ブラックスワン理論というものがあります。「白鳥は白い」という自明の理論があり、英語では「黒い白鳥を探すようなもの(そんなことはありえない)」という慣用表現までありました。1697年のオーストラリアで黒い白鳥である「コクチョウ」が発見され「白鳥は白い」という自明の理は崩れ去りました。

 

ダース・ピアッシングは耳介医学にとってのブラックスワンになる可能性があります。ダース・ピアッシングの「ダース」とは、ヘブライ語のカバラの用語でセフィロート、知識を意味します。ユダヤ神秘主義カバラのチャクラに類似した概念であるセフィロートが統合された状態が「知識(ダース)」であることは暗示的です。

 

 

 

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