素晴らしい文献です。三輪東朔の著述影印収録だけでも史料価値がありますし、鍼灸学校で講義した「刺絡講義録」は本当に勉強になります。個人的には、中神琴渓の刺絡抜粋がありがたいです。刺絡の歴史については「まずはこの1冊」というマスターピースです。
「三輪東朔の伝記考」
友部 和弘, 小曽 戸洋
全日本鍼灸学会雑誌
2000年 50 巻 2 号 167-173
「三輪東朔の著述とその伝記」
友部 和弘
日本東洋医学雑誌
2017年 68 巻 3 号 255-269
興味をもったのは、本居宣長の長男、本居春庭にも学んだ和方医家、佐藤方定の1831年刊行の『奇魂(くしみたま)』です。せっかく千葉大学の古医書デジタルコレクションで読めるのに、「くずし字」が読めません・・・。三輪東朔先生も和方を言っています。
本居春庭に学んだ平田篤胤も医業をおこない、『医宗仲景考(いそうちゅうけいこう)』や『志都能岩屋(いずのいわや)』という医書を書いています。
平田篤胤著『医宗仲景考』
「 平田篤胤『毉宗仲景考』について」
坂出 祥伸
人文学論集 (31), 1-14, 2013-03-31
(オープンアクセス)
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