彭静山先生と山西省の「穴区帯」

「山西医学院の穴区帯の学習と経絡穴位の関係の一考察」
学习山西医学院关于穴区带与经络穴位关系的几点认识
彭静山 《辽宁中医杂志》 1976年01期

「経絡穴区帯」を研究された山西省山西医学院眼科の沙洛先生について調べていたら、眼鍼の 彭静山先生の1976年の「経絡穴区帯」論文が出てきました。私は彭静山先生を尊敬しているので感動しました。

熱敏点は陳日新先生によると反応点です。周楣声先生の『灸縄』では圧痛点とか敏感点と呼ばれていました。

彭静山先生の論文中で、郝金凯先生の1963年『针灸经外奇穴图谱 (邦訳『針灸奇穴辞典』)』が挙げられているのも懐かしいです。彭静山先生の1976年論文には、日本の平田氏反応帯のことまで書かれています。

経絡反応帯療法
山西医学院第一付属医院著、
浅川 要訳、東洋学術出版社 (1985/06)

上記は1978年に山西省の山西中医学院第1付属医院が出版した経絡穴区帯療法で、中医学鍼灸を代表する浅川要先生が翻訳されました。

反応帯の中の反応穴=活穴(敏感点)をとります。この山西省の中医学院の鍼灸治療法は、1950年代の日本の長浜善夫先生の経絡現象を研究した『経絡の研究』を参考文献に挙げており、前半は副鼻腔炎や風邪など各疾患の反応帯を論じ、後半は経絡現象を論じています。

長浜善夫先生は眼科疾患から経絡現象を発見しました。経絡反応帯(穴区帯)の沙洛先生も眼科医で、彭静山先生が『眼鍼』なのですが、これは偶然なのでしょうか。

1976年:彭静山先生の論文、「山西医学院の穴区帯の学習と経絡穴位の関係の一考察」

1985年:浅川要先生の翻訳『経絡反応帯療法 』(東洋学術出版社)

2017年:沙洛先生著、『经脉穴区带疗法』、中国中医薬出版社

1950年代の長浜善夫先生の経絡現象の研究から山西省山西医学院、沙洛先生の反応点を重視する経絡穴区帯が生まれました。

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