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緑の党とホメオパシー論

2022年8月28日
「ドイツ緑の党の地方党首はホメオパシーに対する『十字軍』を嘆く」
Grünen-Landesvorsitzende beklagt „Kreuzzug“ gegen Homöopathie
https://www.welt.de/…/Baden-Wuerttemberg-Gruenen-Landesvors…

 

ドイツのバーデン=ビュルテンブルク州の官僚組織は、医師のトレーニングからホメオパシーを排除する決定をしました。

それに対して、バーデン=ビュルテンブルク州の保険大臣、マンフレッド・ルチャは、元・看護師でヘルスケアの修士ですが、シュタイナーの人智学医学とホメオパシーの支持者であり、論争をしていました。 

さらに緑の党バーデン=ビュルテンブルク州の党首であるレナ・シュヴェリングがホメオパシー擁護の発言をしたため、ドイツでは大論争となっています。レナ・シュヴェリングは30歳の女性で、シュタイナー学校を卒業してから名門、シュトゥットガルト大学を卒業しています。 

同じ緑の党のドイツ連邦議会議員、ポーラ・ピエチョッタは放射線科医師であり、ホメオパシーの保険適応に反対しており、地方党首のレナ・シュヴェリングを猛烈に批判しています。
 

ドイツには、ホメオパシーなど自然療法を行う国家資格「ハイルプラクティカー」が存在しますが、ドイツ・ノルトラインヴェストファーレン州ではハイルプラクティカーの国家承認を取り消すための政治運動が起こり、次々とドイツの地方政府でホメオパシーの保険適応が取り消されています。
 
この背景には理由があります。
コロナ禍で、極右化する代替医療関係者・ハイルプラクティカーが次々と社会的事件を起こしています。

2021年1月27日『ビルト』
「55歳のネオナチのハイルプルクティカーが爆破テロを計画していた」
Neonazi-Heilpraktikerin (55) plante Brandanschläge!

ドイツの対テロ特殊部隊SEKがミュンヘンの55歳の女性ハイルプラクティカーを逮捕しました。

スザンヌ・Gというハイルプラクティカーは、イスラム協会のモスクに豚の頭部と銃の弾丸カートリッジと脅迫状を送り、銃を保持し、粘着テープとスタンガンと防弾チョッキ、爆弾の製造方法が書かれた文献を所持していました。難民援助協会と支援している政治家や警官にも脅迫状が送られています。刑務所に収監されているネオナチ犯罪者とも連絡をとりあっており、捜査した特殊部隊員は驚愕していました。スザンヌGはホメオパシーとカッピング吸玉療法が得意だったようです。

 

ドイツの弁護士で外交官のフェリックス・クラインは、2020年11月24日に「ドイツの極右と代替医療が結びついて、反ユダヤ主義を形成している」と公式に警告し、それに対してドイツのハイルプラクティカー組織が2021年1月4日に公式に反論しています。

2020年1月4日
「ハイルプラクティカー代替医療は反ユダヤ主義や極右ではない」
Heilpraktiker sind keine Antisemiten und Rechtsextreme!

 

2020年8月30日には、女性ハイルプラクティカーのタマラ・Kというトランプ支持者が、極右と一緒にベルリンのドイツ連邦議事堂に乱入を呼びかけ、アメリカ連邦議事堂乱入事件のような大事件となりました。

 

日本の歴史でも、戦前に「沢田流」の沢田健先生は「竹内文書」の竹内巨麿の天津教や「日本ユダヤ同祖説」の酒井勝軍、右翼の大物、頭山満や東洋哲学者の安岡正篤と深い関係にあり、1936年に天津教事件に関わって、特高警察に思想犯として不敬罪で逮捕されています。1936年は2.26事件の年です。この2.26事件の黒幕と言われた真崎甚三郎陸軍大将も沢田健先生の患者でした。

ドイツも戦前にホメオパシー関係者やルドルフ・シュタイナーの人智学医学関係者が熱狂的にナチス・ドイツとヒトラーを支持した過去があります。

ドイツでは、コロナ禍での代替医療関係者の間の陰謀論と疑似科学の流行と極右化により、代替医療と国家権力や法律との関係が明らかに変化している印象があります。

 

 

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