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増幅筋骨格疼痛症候群への小児鍼

 
2023年1月22日
「小児の鍼:2,500年前に発見された治療が今の子どもを良くしている」
 
 
以下、引用。
 
彼ら二人は増幅筋骨格疼痛症候群(AМPS)のために全身が絶えず、もの凄く痛んでいる。
 
増幅筋骨格疼痛症候群は先天性疾患で、すべてに身体が過剰反応する。疼痛は常にあり、深刻な片頭痛と不眠がある。
 
母親のメリッサは2人の娘の痛みをやわらげるためにすべてを試した。そして、フロリダ州にあるジョン・ホプキンス子ども病院を訪れ、すべてが変わった。メリッサは子どもに鍼が利用可能であると学んだ。
 
「鍼治療は非常によく効いて、子どもたちは生活の質を保っている」とメリッサは言う。
 
 
 
増幅筋骨格疼痛症候群は小児線維筋痛症や若年性線維筋痛症とも呼ばれています。
 
以下を訴える例が多く、登校拒否の原因となります。
 
発症年齢が10歳前後(小学校4〜5年生)に集中している。
男女比は1:4〜8と女児に多い。
特異な全身の疼痛性疾患で軽く触れただけでも激しい疼痛を訴える。
原因不明の筋・骨格系の疼痛(筋痛、関節痛)や持続的な頭痛を訴える。
慢性疲労感。
睡眠障害(寝付けない・夜中に繰り返し目が覚める)。
低体温を訴える。
 
 
以下の論文は最新であり、非常に詳しかったです。
 
 
2020年「AМPSのスペクトラム」
The spectrum of pediatric amplified musculoskeletal pain syndrome
David D. Sherry
Pediatric Rheumatology18, Article number: 77 (2020)
 
 
鍼では、以下の論文が詳しかったです。
小児線維筋痛症や若年性特発性関節炎に対して、鍼は欧米では臨床的によく使われていますが、ランダム化比較試験は存在しないそうです。小児なのでランダム化比較試験は困難です。
 
 
2014年スタンフォード大学医学部
「小児疼痛の鍼」
Acupuncture for Pediatric Pain
Brenda Golianu(スタンフォード大学麻酔科教授)
Children (Basel). 2014 Aug 21;1(2):134-48.
 
 
2014年「小児の線維筋痛症」
宮前 多佳子
『臨床リウマチ』2014 年 26 巻 4 号 p. 266-274
 
その病態については、Central Sensitizationや遺伝的な要素の関与が近年報告され,functional MRIなどの機能的脳画像診断によって中枢神経の痛み刺激に対する疼痛関連領域の活性化所見が客観的に確認されるようになった。
 
また近年、パピローマウイルスワクチン接種後にJFMに類似した症状を呈する症例が報告されている。
 
 
パピローマウイルスワクチン接種後後の小児線維筋痛症(JFM)に類似した症例は、HPVワクチン関連神経免疫症候群と呼ばれるそうです。
鍼灸の本来のフィールドは、この界隈だと思います。
 
 
 
 
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