医学教育の未来

 
2023年1月31日
「人工知能(AI)を用いた頭痛診断モデルを開発 糸魚川総合病院・富永病院頭痛センター・埼玉精神神経センター共同研究―問診票を記載するだけで91%の精度で片頭痛を診断―」
 
 
以下、引用。
 
共同研究チームは、頭痛問診票で得られる17項目の情報のみから片頭痛、緊張型頭痛、三叉神経・自律神経性頭痛、その他の一次性頭痛、脳血管障害などの二次性頭痛、の5種類の頭痛を、正解率76%、感度56%、特異度92%で診断できる人工知能(AI)を開発しました。特に専門医の治療が必要な片頭痛の診断精度は91%、三叉神経・自律神経性頭痛の診断精度は84%でした。このAIを用いることで非頭痛専門医の頭痛診断精度は46%から83%まで向上しました。本研究は国際頭痛学会の公式医学雑誌「Cephalalgia」に掲載されることが2023年1月27日に決定しました。
 
 
AIを用いることで非頭痛専門医の頭痛診断精度は46%から83%まで向上したという部分が衝撃的です。
 
三叉神経・自律神経性頭痛は鑑別がとても難しいです。三叉神経・自律神経性頭痛には群発頭痛、発作性片側頭痛、短時間持続性片側神経痛様頭痛発作、持続性片頭痛の4類型があります。
 
「とくに専門的治療が必要な片頭痛と三叉神経・自律神経性頭痛のAIによる診断精度は100%でした」という記事の記述には度肝を抜かれました。
 
片頭痛と群発頭痛の鑑別ならともかく、片頭痛と発作性片側頭痛の違いの鑑別はまったく自信がありません。発作性片側頭痛はインドメタシンの投与に反応するかなので、鍼灸師では鑑別できないのですが。
 
 
2012年「三叉神経自律神経性頭痛:最近の診断、治療、病態生理学的発展のレビュー」
Trigeminal autonomic cephalalgias: A review of recent diagnostic, therapeutic and pathophysiological developments
Giorgio Lambru
Ann Indian Acad Neurol. 2012 Aug; 15(Suppl 1): S51–S61.
 
 
 
2023年1月26日には対話型AIのChatGPTについて、さらに衝撃的なニュースがありました。
 
 
2023年1月26日『メドスケープ』
「AIロボットChatGPTは米国医師免許試験(USMLE)に詰め込みなしに合格した」
AI Bot ChatGPT Passes US Medical Licensing Exams Without Cramming
 
 
アメリカのメディカルスクールの卒業生は、レジデントになる前に各州で米国医師免許試験に合格する必要があります。
詰め込み型の試験の典型である米国医師免許試験にAIが合格したことで、教育のなかで「知識の詰め込み」の要素が将来的に変わる印象があります。
 
ChatGPTは、かなりクセの強いAIだと使ってみて実感しました。少なくとも代替医療分野で使ってみるとウソや間違いも多いです。自分のほうがAIよりも詳しい分野で使いこんで、クセを知らないと大変なミスをする可能性が高いと感じました。
 
 

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