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2024年 甲辰の五運六気

 
 
十干の「甲」は木・火・土・金・水の五運では「土運太過」です。
 
十二支の「辰」は風・火・暑・湿・燥・寒の六気では「太陽寒水司天」「太陰湿土在泉」になります。
 
一年の前半は寒気が支配し、一年の後半は湿気が支配します。
 
金代の名医、張元素は「運気はひとしからず古今ではルールが異なる、古方では今の病を治すことはできない」と主張しました。現代は地球沸騰化の時代であり、甲辰の年は寒湿の五運六気ですが、どのような年になるかは重要だと思います。
 
 
《初の気:2024年1月20日ー3月19日》
初之气,自癸卯年大寒日寅初,至是岁春分日子初,凡六十日八十七刻半,主位太角木,客气少阳火,中见土运,少阳中治,以行春令,地气迁,气乃大温,草乃早荣,民乃厉,温病乃作,身热头痛呕吐,肌腠疮疡,宜治少阳之客。
 
厥陰風木が主気で少陽相火が客気です。
気はすなわち大に温く、草は早くはえ、民はすなわち疫厲となり、温病となり、身熱(全身性発熱)、頭痛、嘔吐、皮膚のできものとなり、少陽の相火を治療するのが良いです。
 
 
《二の気:2024年3月20日ー5月19日》
二之气,自春分日子正,至小满日戌正,凡六十日有奇,主位少征火,客气阳明金,中见土运,金土相和,大凉反至,民乃惨,草乃遇寒,火气遂抑,民病气郁中满,寒乃始,宜治阳明之客
 
少陰君火が主気で、陽明燥金が客気です。
大涼がかえって至り、民はすなわち惨めとなり、草木はすなわち寒にあい、火気はついに抑えられ、民は気鬱、中満、つまりお腹が気滞で張ります。寒がすなわち始まり、陽明の客気を治療するのが良いです。
 
 
《三の気:2024年5月20日ー7月21日》
三之气,自小满日亥初,至大暑日酉初,凡六十日有奇,主位少征火,客气太阳水。中见土运,天政布,寒气行,雨乃降,民病寒反热中,痈疽注下,心热瞀闷,不治者死,宜治太阳之客。
 
少陽相火が主気で、太陽寒水が客気です。
寒気がめぐり、雨がすなわち降る、民は寒を病みかえって熱中し、癰疽が下注します。癰疽は体表の急性化膿性疾患です。
心熱瞀悶する。
瞀悶について『医学綱目』十六巻は「盖瞀者,昏也;闷者,烦也。凡瞀而不闷者,名曰昏迷。闷而不瞀者,名曰虚烦」と論じており、昏と煩の意味です。
死なない場合は、太陽の客気である寒気を治療するのがよいです。
 
 
《四の気:2024年7月21日ー9月21日》
四之气,自大暑日酉正,至秋分日未正,凡六十日有奇,主位太宫土,客气厥阴木,中见土运,岁土得位,风气居之,风湿交争,风化为雨,乃长乃化乃成,民病大热少气,肌肉萎足痿,注下赤白,宜治厥阴之客。
 
太陰湿土が主気で、厥陰風木が客気です。
風湿があい争い、風は変化して雨となり、民は大熱を病み、呼吸が浅くなり、肌肉が萎え、足が痿となる。
赤白帯下が下注する。
厥陰の客気である風気を治療するとよい。
 
 
《五の気:2024年9月22日ー11月21日》
五之气,自秋分日申初,至小雪日午初,凡六十日有奇,主位少商金,客气少阴火,中见土运,火能生土,土能生金,气位相和,阳复化,草乃长乃化乃成,民乃舒,宜调少阴之客。
 
陽明燥金が主気で、少陰君火が客気です。
土運太過で火は土を生み、土は金を生むので調和して陽が再び回復し、草すなわち成長し、民は舒やかであり、少陰の客気を治療するのが良いです。
 
 
《終の気:2024年11月22日ー2025年01月20日》
终之气,自小雪日午正,至大寒日辰正,凡六十日有奇,主位太羽水,客气太阴土,中见土运,气与运符,地气正,湿令行,阴凝太虚,埃昏郊野,民乃惨凄,寒风以至,反者孕乃死,宜治太阴之客。
 
太陽寒水が主気で、太陰湿土が客気です。
土運太過で太陰湿土司天で重なる天符です。
湿気の命令がめぐり、陰が凝して野外は暗く、寒風がいたり、かえって孕むものは死ぬ。太陰の湿気を治療するとよいです。
 
 
東洋医学的には「甲辰」は寒湿が強くなる年です。
寒湿は温めないと消えないので、理気と通陽が重要になります。
 
 
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