高血圧と鍼

 

 

“EurekAlert!”2016年10月31日
「ナチュラル・オピオイド(脳内麻薬)の活性化によって、鍼は高血圧を降圧することをカルフォルニア大学アーヴァイン校は発見した」
UCI study finds acupuncture lowers hypertension by activating natural opioids

 

以下、引用。

標準的な電気鍼治療が、血圧をコントロールしている脳幹のオピオイドの一種を放出が増加することで血圧を下げると、カルフォルニア大学アーヴァイン校スーザン・ザミュエリ統合医療センターの研究者たちは発見した。

ラットの実験において、カルフォルニア大学アーヴァイン校の循環器研究者のガオ・シーリンと同僚たちは電気鍼によって身体の3つの主要な産生されるオピオイドの1つであるエンケファリンの遺伝子発現が増加して血圧が降下することをあきらかにした。

彼らの研究は、『ネーチャー・サイエンティフィック・リポーツ』に発表され、電気鍼が高血圧を降圧するという分子活動の最初のエビデンスを示した。

昨年、カルフォルニア大学アーヴァイン校は手首の場所(※内関、あと足三里)の鍼が血圧を下降させることを報告した。この研究では、繰り返しの電気鍼は高血圧の降圧の結果を持続させ、それは臨床的な高血圧を治療するのに鍼が最適であることを示している。

 

 

2016年10月24日『ネーチャー・サイエンティフィック・リポーツ』の原著論文
「延髄吻側腹外側野(RVLM)におけるエンケファリンを通じた寒冷による高血圧は、反復する電気鍼によって減弱される」
Repetitive Electroacupuncture Attenuates Cold-Induced Hypertension through Enkephalin in the Rostral Ventral Lateral Medulla
Min Li, Stephanie C. Tjen-A-Looi, Zhi-Ling Guo & John C. Longhurst
Scientific Reports 6, Article number: 35791 (2016)
Published online:24 October 2016

 

デルタ-オピオイド受容体拮抗薬であるナロキソンを入れることで血圧は逆に上昇しました。

以下、原著論文より引用。

電気鍼は延髄吻側腹外側野(rVLM)の一部で起こっているデルタ-オピオイド・メカニズムを通じて高血圧を約40%減らすことができる。反復する電気鍼は長期間の反応を惹起し、この鍼治療は臨床的な高血圧の治療にピッタリであることを示唆している。

結論として、反復する電気鍼は寒冷刺激によって起こる高血圧を減弱させる。電気鍼によって起こる血圧の低下反応は電気鍼を受けてから最低3日間は持続する。これは電気鍼が延髄吻側腹外側野レベルでのエンケファリン増加を阻害する電気鍼の効果と関連している。この研究によれば、鍼は慢性高血圧症を治療する非薬物的治療オプションとして実行可能である。

 

 

 

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