モントリオール大学の統合健康プラクティスの時間

 

2018年10月31日
『モントリオール大学の、統合健康プラクティスの時間』
L’Université de Montréal à l’heure des pratiques en santé intégrative

 

カナダ・フランス語圏のケベック州モントリオール大学で、鍼を含めた統合健康プラクティスのイベントがありました。

 

北米大陸ではアメリカNIHのNCCAM(アメリカ国立補完統合衛生センター)が、NCCIHと名前をかえて以来、「統合健康」という奇妙な用語を使うようになりました。差別感情を隠すために「認知症」「統合失調症」と言い方が変わったように、そのうち「統合医療」や「代替医療」は伏字になると思います。

 

カナダ・フランス語圏の医大では代替医療や補完医療に対するアレルギーが大変強く、2016年6月3日に、カナダ・モントリオールのマギル大学が補完健康や統合医療のシンポジウムを開催して大批判を浴びました。

 

カナダ・モントリオール大学の放射線がん専門医のジャン・ピエール・ギイ医師が1986年からモントリオール大学のガンセンターで代替医療・統合医療を提供した時は、全てがんセンターの待合室だったそうです。

 

ただ、代替医療、補完医療、統合医療が差別されているのは医大の中だけで、カナダ・フランス語圏の患者さんたちは「病院やガンセンターの中で鍼灸やヨガを受けたい」という運動をはじめており、変化のきざしが生まれています。モントリオール大学での統合医療プラクティスは変化の徴候です。

 

一方、医大の外の普通の社会はまともで、カナダのフランス語圏であるケベック州はルオードア・デ・アクポンクトーという組織の認証が鍼の臨床に必要なようです。

ケベック州にはアメリカ合衆国のプロフェッショナル認証ボードという自治組織に似たオードア・プロフェッショネルという制度があります。日本人には北米大陸の医療プロフェッショナル・ボードという自治組織方式の職業ライセンス制度は理解しがたいと思いますが、職業人たちが、自分達で自分の職業免許を認証します。

 

 

 

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