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男性不妊治療

 

2019年7月9日 『京都で科学的根拠に基づく最先端の不妊統合医療を開始』

 

以下、引用。

京都市のSR鍼灸 烏丸とIDAクリニックが連携し、不妊症に対する最先端の統合医療を2019年7月11日から開始します。毎週木曜日に、SR鍼灸 烏丸がIDAクリニック内に鍼灸相談外来を開設し、患者さんのお悩みを伺った後に、鍼灸治療の効果を具体的に説明させていただきます。また、定期的にクリニック内で不妊治療セミナーも開催いたします。

鍼灸相談外来
卵子や精子および子宮内環境に対する鍼灸治療の効果を具体的に説明いたします。不妊症で長く悩まれている方や、これから不妊治療をお考えの方にご相談いただきたい内容となっています。
場所 :IDAクリニック内
開設日:毎週木曜日

【鍼灸治療の効果】
不妊症に対する鍼灸治療は、卵巣や子宮の血流を増加させることで、卵子の質や子宮内環境を改善させることが期待されます。また、体外受精の胚移植時に治療を行うことで着床率が上昇することも明らかとなっています。さらに、SR鍼灸 烏丸は明治国際医療大学と共同研究を行い、鍼灸治療が精子数と精子運動率を上昇させることも見出しています。
SR鍼灸 烏丸の院長は、鍼灸師としては数少ない博士号取得者であり病院での研修も行っているため、西洋医学との連携も高いレベルで行うことができます。

【英ウィメンズクリニックの治療法をベースとした不妊治療】
IDAクリニックの院長は、SEET法(子宮内膜を着床しやすい状態にする方法)を開発した、英ウィメンズクリニックで最先端の不妊治療を行われていました。また、日本産科婦人科遺伝診療学会の認定医でもあるため、妊娠前のみではなく妊娠後も充実したケアを行うことができます。月曜と木曜の夜診では、英ウィメンズクリニックで臨床を積まれた女性医師の外来も行っていますので、女性をご希望の方にも対応いたします。

【統合医療に期待されること】
鍼灸の効果は、国内外で多くの研究が行われており、SR鍼灸 烏丸ではこれらの研究から構築された「科学的根拠に基づく鍼灸治療」を実践しています。

 

 

2014年韓国・慶熙大学の研究
「不妊男性の貧弱な精子の質における鍼の効果と安全性:システマティックレビューとメタ・アナリシス」
The effectiveness and safety of acupuncture for poor semen quality in infertile males: a systematic review and meta-analysis.
Ui Min Jerng,et al.
Asian J Androl. 2014 Nov-Dec;16(6):884-91.

 

以下、引用。

現在のエビデンスは、鍼が貧弱な精液の質を改善するかも知れないという可能性は研究の数が少なすぎるため不十分である。

結論:このレビューは、鍼をすることで精子の運動性、精子濃度、そしてカップルの妊娠率を向上させるかについては現在の証拠が不十分であることを示唆している。

蓄積されたデータは、精子の運動性と精子濃度について、鍼は乏精子症、そして無力精子症の患者に適用することができることを示唆している。

 

 

男性不妊症はものすごく広い概念です。精索静脈瘤やおたふくかぜなどの原因もありますが、精子形成障害(造精機能障害)がかなり多くを占めると考えられています。

乏精子症は総精子数の数や濃度が基準以下の場合です。無力精子症は精子の前進運動が基準の下限以下の場合です。

 

【鍼灸と精子の質について】

精子の質については、精子の運動性を改善した1997年イスラエル・テルアビブのシモン・シターマンの研究が最初です(※1)。

2000年に同じイスラエルのシターマンは精子の運動率と精子濃度も改善されたことを報告しています(※2)。

2003年にブラジル、サンパウロ大学の研究は、精液異常の患者に鍼灸を行い、正常な形の精液の増加を報告しています(※3)。

2005年の中国、上海中医薬大学がイタリアで行った研究では、電子顕微鏡で超微細構造の観察を行い、運動率や正常で健康な精子の割合は改善していました(※4)。

2009年のドイツ、ヴィッテン・ヘァデッケ大学は鍼により精子濃度は改善しないが、精子運動性は改善したとしています(※5)。

2009年のイスラエルのシモン・シターマンの画期的な論文は、陰嚢の皮膚温度に注目しています(※6)。

 

以下、2009年のイスラエル論文より引用。

陰嚢の皮膚温度の上昇は、結果的に精子形成不全をもたらすという概念は広く受け入れられている。

何人もの論文著者たちが、陰嚢の高温度は現代のライフ・スタイルの一部であり、それはピッチリとした下着や、高温を保つ服や、座りっぱなしのデスクワーク、そして特に長時間自転車を運転する事、肥満、電磁波にさらされたりラップトップコンピューターを用いる事と関係していると論じている。

 

長時間、自転車に乗ることや、ラップトップパソコンを膝の上において電磁波を陰嚢に浴びせることは男性不妊症と関係があります。長時間のデスクワークやブリーフもです。サウナや長時間のお風呂などの高温環境も男性不妊症と関係があります。

 

2000年から約9年間、男性不妊症を研究されてきたイスラエルのシモン・シターマンの意見では、鍼は陰嚢の温度が体温より高いタイプの男性不妊症には効果があり、陰嚢の温度が正常な男性不妊症(FSH高値)はあまり鍼の効果が出ないようです。陰嚢の皮膚温が低下した場合は、精液の濃度の増加が見られました。機序として、精巣に炎症がある場合、陰嚢の温度は高温となり、精子形成異常となると考えられているようです。

 

また、以下の情報も重要です。

以下、引用。

精索静脈瘤の患者では、精子数について活性酸素種を介したダメージがあるため、鍼は過酸化プロセスを阻害し、精液アウトプットを改善すると予測された。事実、鍼治療は8人中2人の精索静脈瘤の患者に有用であった。精索静脈瘤の症例に治療が効いたかどうかは、治療前、治療後の活性酸素種の測定によって適応を確認する。

 

精索静脈瘤は男性不妊症の原因の1つであり、鍼以外にも漢方の駆於血剤である桂枝茯苓丸や補中益気湯で改善した症例が報告されています。

 

「体外受精失敗後, 補中益気湯及び桂枝茯苓丸の併用で自然妊娠した男性不妊の一例」
『日本東洋医学雑誌』Vol. 46 (1995-1996) No. 4 P 573-579

 

鍼では、2009年のイスラエル論文は弁証論治で配穴して治療しています。

以下、引用。

中国伝統鍼灸の弁証論治によれば、腎虚(=ホルモン・アンバランス)と湿熱証(生殖器の炎症)が重要なポイントとみなされている。

ツボは三陰交(SP6)、関元(CV4=Ren4)、列欠(LU7)、照海(KI6)、気衝(ST30)を両方の症候(腎虚と湿熱)に用いた。

腎陽虚(精液形成不全)には、太溪(KI3)と腎兪(BL23)、横骨(KI11)、志室(BL52)が用いられた。

生殖器の湿熱証(生殖器の炎症)には、陰陵泉(SP9)、蠡溝(LR5)、曲池(LI11)、水道(ST28)、足臨泣(GB41)が用いられた。

次の鍼のツボは中国伝統鍼灸に従い、腎陽虚や湿熱証ではないものに使われた。合谷(LI4)、足三里(ST36)、血海(SP10)、神門(HT7)、脾兪(BL20)、内関(PC6)、会陰(CV1)、曲骨(CV2)、気海(CV6)、命門(GV4)、百会(GV20)、風池(GB20)、太衝(LR3)、復溜(KI7)、五枢(GB27)である。

 

 

【参考文献】
1997年イスラエル
※1:「精子の質が低いために不妊となった男性の精子への鍼の効果」
Effect of acupuncture on sperm parameters of males suffering from subfertility related to low sperm quality.
Siterman S et al.
Arch Androl. 1997 Sep-Oct;39(2):155-61.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9272232/
※運動率の向上が見られた。

2000年イスラエル
※2:「鍼は、低い濃度の精液の男性の精液の濃度に影響を与えるのか?パイロットスタディ」
Does acupuncture treatment affect sperm density in males with very low sperm count? A pilot study.
Siterman S et al.
Andrologia. 2000 Jan;32(1):31-9.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/10702864/

2003年ブラジル
※3:「精液異常の患者への鍼灸治療の効果」
Effects of acupuncture and moxa treatment in patients with semen abnormalities.
Gurfinkel E et al.
Asian J Androl. 2003 Dec;5(4):345-8.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14695986/
http://www.asiaandro.com/archive/1008-682X/5/345.htm
※鍼灸治療後に、精液の異常がある患者の正常な精液の比率は増加した。

2005年中国、上海
※4:「特発性男性不妊症の鍼治療後の精液超微細構造の質的評価」
Quantitative evaluation of spermatozoa ultrastructure after acupuncture treatment for idiopathic male infertility.
Pei J,et al.
Fertil Steril. 2005 Jul;84(1):141-7.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16009169/
http://www.fertstert.org/art…/S0015-0282(05)00591-1/fulltext
http://www.fertstert.org/article/S0015-0282(05)00591-1/pdf
(全文無料オープンアクセス)

2009年ドイツ
※5:「深刻な『乏精子無力症(oligoasthenozoospermia)』の不妊患者における鍼の影響のプラセボ対照ランダム化研究」
A prospective randomized placebo-controlled study of the effect of acupuncture in infertile patients with severe oligoasthenozoospermia.
Dieterle S et al.
Fertil Steril. 2009 Oct;92(4):1340-3. doi: 10.1016/j.fertnstert.2009.02.041. Epub 2009 Apr 25.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19394002/
http://www.daegfa.de/…/1-2010-1%20Infertilit%C3%A4t-Gyn%20D…
(全文無料オープンアクセス※ドイツ語)

2009年イスラエル
※6:「陰嚢皮膚温度低下患者の初期精液の低レベルアウトプットの鍼治療による成功」
Success of acupuncture treatment in patients with initially low sperm output is associated with a decrease in scrotal skin temperature.
Siterman S,et al.
Asian J Androl. 2009 Mar;11(2):200-8. doi: 10.1038/aja.2008.4. Epub 2009 Jan 5.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19122677
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3735027/

【付録:伊佐治景悠 先生の精液および精子運動率に関する研究】
「男性不妊症に対する仙骨部鍼刺激の可能性 – 精液所見を指標とした検討 -」
伊佐治景悠 et al.
日本性機能学会雑誌 31(2): 156-156, 2016.

仙骨部への鍼刺激が精子運動率に及ぼす影響
著者:伊佐治景悠 (明治国際医療大), 邵仁哲 (京都第二赤十字病院 泌尿器科), 谷口博志 (…
資料名:日本自律神経学会総会プログラム・抄録集   巻:69th   ページ:104
発行年:2016年

中りょう穴への鍼刺激が精子運動率に及ぼす影響
著者:伊佐治景悠 (明治国際医療大), 谷口博志 (明治国際医療大), 北小路博司 (明治国際…
資料名:全日本鍼灸学会学術大会抄録集   巻:65th   ページ:279
発行年:2016年05月23日

男性不妊症に対する仙骨部鍼刺激の可能性―精液所見を指標とした検討―
著者:伊佐治景悠 (明治国際医療大), 邵仁哲 (日赤 京都第二赤十字病院), 谷口博志 (明治…
資料名:日本性機能学会雑誌   巻:31   号:2    ページ:156
発行年:2016年08月18日

仙骨部骨膜への鍼刺激はα1経路に作用することで精子運動率を上昇させる
伊佐治景悠 日本性機能学会雑誌 巻:32 号:2 ページ:191 発行年:2017年08月30日

精子運動の改善に中りょう穴への骨膜刺激が必要か
著者:伊佐治景悠 (明治国際医療大), 邵仁哲 (京都第二赤十字病院 泌尿器科), 谷口博志 (…
資料名:全日本鍼灸学会学術大会抄録集   巻:66th   ページ:217
発行年:2017年05月01日

仙骨部骨膜への鍼刺激が交感神経を介して精漿中PSA濃度に与える影響
著者:伊佐治景悠 (明治国際医療大), 邵仁哲 (日赤 京都第二赤十字病院), 林知也 (明治国…
資料名:日本泌尿器科学会総会(Web)   巻:106th   ページ:ROMBUNNO.OP‐261 (WEB ONLY)
発行年:2018年

仙骨部への鍼刺激が精子運動率へ及ぼす影響―精子無力症患者への臨床応用にむけて―
著者:伊佐治景悠 (明治国際医療大 泌尿器科), 邵仁哲 (京都第二赤十字病院 泌尿器科), …
資料名:自律神経   巻:55   号:1    ページ:46‐52
発行年:2018年03月15日

「鼠径部への鍼通電刺激による精液所見の改善効果- 精漿成分と精巣血流を指標とした検討 -」
伊佐治景悠 et al.
「日本アンドロロジー学会第37回学術大会」2018年6月15日
https://www.atpress.ne.jp/news/158949

「仙骨部への鍼刺激が精子運動率へ及ぼす影響 – 精子無力症患者への臨床応用にむけて -」
伊佐治景悠 et al.
自律神経 55(1): 46-52, 2018.

https://news.nicovideo.jp/watch/nw5616957

 

 

 

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