『Tehamo 9号 アスリートのケアと東洋医学・あはきと感染症』
個人的には、 松木宣嘉先生の「大正時代の沢田健と代田文誌-日蓮主義との関係を中心に(1)朝鮮半島時代の沢田健」が素晴らしかったです。
日蓮主義と東洋医学の関係にはじめて切り込んだものではないでしょうか。
社会学者の大谷栄一教授が1999年の博士論文をもとに2001年に『近代日本の日蓮主義運動』を出版され、2016年に吉永進一先生と『増補改訂 近代仏教スタディーズ 仏教からみたもうひとつの近代』を編集します。
2019年に『日蓮主義とはなんだったのか 近代日本の思想水脈』を出版されて、日蓮主義は近代仏教だけでなく、近代日本思想を考えるキーワードとなりました。
二・二六事件の北一輝、満州事変の石原莞爾、血盟団の井上日召だけでなく宮沢賢治も日蓮主義の影響を受けていました。さらに沢田健先生と原志免太郎先生も日蓮主義の影響を受けていたというのが衝撃的です。
もともと近代日本思想史を学んでいる最中に日蓮主義は学ばないとと思いながら、あまりに重すぎるので避けていたのですが、現代日本との関連も考えると、松木先生の論文をきっかけにしてモチベーションとなりました。
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