中医眼科学の歴史

中医学の中でも眼科学は本当に難しく、わたしは正直、苦手な領域です。

日本では、眼科分野では白内障の鍼術で有名な日本眼科の祖、南北朝時代の馬島清眼がいます。馬島清眼の白内障の鍼は「墜下法」とよばれる眼球の水晶体を鍼で刺して硝子体内に落とす方法です。これはインドのアーユルヴェーダの『スシュルタ』が出典であり、中国の『龍樹菩薩眼論』から『太平聖恵方』、明代、呉崑の『鍼方六集』「針内障秘訣歌」として伝わりました。

「中国における内障に対する外科的治療について」
宮川隆弘『日本医史学会』第52巻 第1号102-103p 2006年
http://jsmh.umin.jp/journal/52-1/102.pdf

馬島清眼の白内障の鍼の技術は以下の文献に詳細が書かれています。

「日本眼科史稿(第三)」
小川 劍三郎『岡山醫學會雜誌』1903 年 15 巻 167 号 p. 526-558

眼科の歴史では、隋代の『諸病源候論』 目病諸侯で38種類の目病が論じられています。

《诸病源候论》目病诸候(凡三十八论)

唐代の『備急千金要方』目病第一でも目病が論じられています。

《备急千金要方》目病第一

経絡から「足太陽経、足陽明経、手少陽経の脈が動ずれば目病を発す」と分析しています。
灸法が28種類も掲載されているので研究するつもりです。目病に商陽(LI1)や偏歴(LI6)や下廉(LI8)や前谷(SI2)や解溪(ST41)など参考になります。

唐代はインド由来の『龍樹菩薩眼論』が有名です。劉皓の《刘皓眼论准的歌》や『太平聖恵方』眼論で五輪学説があらわれたそうです。

宋代に孫思ばくに仮託された『銀海精微』が出版されます。

《银海精微》
http://www.zysj.com.cn/lilunshuji/yinhaijingwei/

宋代、『太平聖恵方』に 「高風雀目」が初出しているようです。宋代を代表するのは『秘伝眼科竜木論』で鍼灸がかなり論じられています。

《秘传眼科龙木论》

モンゴルの元代は危亦林の『世医得効方』で眼科が詳細に論じられます。

明代では倪惟徳著『原機后微』は明代眼科の代表医書です。

《原机启微》
http://www.zysj.com.cn/lilunshuji/yuanjiqiwei/index.html

明代、王肯堂著、1602年の『証治准縄』でも眼科が詳細に論じられています。

《证治准绳·杂病》目

明代、傅仁宇著、『審視揺函』は別名『眼科大全』とも呼ばれます。

《审视瑶函》
http://www.zysj.com.cn/lilunshuji/shenshiyaohan/index.html

清代、黄庭鏡著、『目経大成』は1805年に出版されました。

《目经大成》
http://www.zysj.com.cn/lilunshuji/mujingdacheng/index.html

清代、顧錫著、『銀海指南』は1807年に出版されました。

《银海指南》
http://www.zysj.com.cn/lilunshuji/yinhaizhinan/index.html

http://www.zysj.com.cn/lilunshuji/yankexue/82-1-2.html

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