2022年『英国医師会雑誌』
「鍼治療の効果のシステマティックレビューのエビデンス・マップ」
Evidence mapping and overview of systematic reviews of the effects of acupuncture therapies
Liming Lu et al.
BMJ Open. 2022 Jun 6;12(6):e056803.
以下、引用。
高い、または中程度のエビデンスの確実性で、中程度の効果が頸部痛と肩痛で示された。
2022年06月の英国医師会誌(BМJ)のエビデンス・マップでは、肩痛の鍼治療は「中程度の効果」が「高い、または中程度のエビデンスの確実性」でした。
2022年11月の米国医師会誌(JAMA)の米国退役軍人省のエビデンス・マップでは、肩痛の鍼治療は「高い、または強い程度のエビデンスの確実性」で「効果あり」でした。この記述の根拠となっているのは、以下の論文です。
2016年「筋骨格痛の鍼：メタアナリシス」
Acupuncture for musculoskeletal pain: A meta-analysis and meta-regression of sham-controlled randomized clinical trials
Qi-ling Yuan et al.
Sci Rep. 2016; 6: 30675.
Published online 2016 Jul 29.
以下、引用。
偽鍼を上回る真鍼の利益が中程度あった。
研究史として、2005年にサリー・グリーンによる「肩痛の鍼」というコクランシステマティックレビューが発表されています。研究が少なすぎて鍼の効果を否定することもサポートすることもできないという結果でした。
2005年「肩痛の鍼」
Acupuncture for shoulder pain
Sally Green, et al
Cochrane Database Syst Rev. 2005 Apr 18;(2).
2010年のドイツのランダム化比較試験では改善が示されました。
German Randomized Acupuncture Trial for chronic shoulder pain (GRASP) – a pragmatic, controlled, patient-blinded, multi-centre trial in an outpatient care environment
Albrecht F Molsberger et al.
Pain. 2010 Oct;151(1):146-154.
凍結肩に対しては、以下の論文があります。
A study on the clinical effects of physical therapy and acupuncture to treat spontaneous frozen shoulder.
Ma T, et al
Am J Chin Med. 2006;34(5):759-75
2006年の台湾の中国中医大学の研究では、鍼は凍結肩に対して除痛効果があり、運動療法は可動域を改善し、単独の治療よりも両者を組み合わせることで一層の効果を認めたとしています。
The Effectiveness of Acupuncture in the Treatment of Frozen Shoulder: A Systematic Review and Meta-Analysis
Eyal Ben-Arie
Evid Based Complement Alternat Med
. 2020 Sep 25;2020:9790470
Electroacupuncture for the treatment of frozen shoulder: A systematic review and meta-analysis
Jeong-Weon Heo
Front Med (Lausanne)
. 2022 Aug 18;9:928823
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