NFL選手たちのケガを奇跡のように治した日本人、白石宏

 
ゴールトは83年世界陸上男子400メートルリレーの第2走者で、カール・ルイスらと37秒86の世界新記録をマークし優勝。NFLに入って3年目を迎えていた。
 
シーズン終盤、仲間たちの肉体は悲鳴を上げていた。陸上時代、何度も日本人トレーナー・白石宏の鍼治療に救われていたゴールトは、12月に一度白石を呼んだ。真っ先にペイトンに紹介した。ペイトンは後にNFLマンオブザイヤー賞にその名が冠されたレジェンド。彼の信頼を得れば白石はチームの治療ができるはずだ。
「何で俺が鍼なんか刺されなきゃいけないんだ!」
ほえてすぐ、ペイトンは肘を白石の前に突き出した。左肘が子どもの頭ほどに腫れていた。何度もフィールドに打ち付け、滑液包炎を起こしているようだ。「そんな治療じゃ治らない」
ヘッドトレーナーが通りすがりに冷笑した。しかし、鍼を打つと風船がしぼむように腫れがすっかり引いた。
「こいつはすげえや」
ペイトンが目を丸くして叫んだ。その治療で白石は黒人選手たちに理屈抜きに迎えられた。
 
 
漫画『0.16ミリの奇跡』(講談社 1996/11/1)で漫画化され、『招待状のない夢―トレーナー白石ひろしの冒険』(小林信也著、双葉社 1989)で描かれた鍼灸師・トレーナーの白石宏先生のエピソードだそうです。
 
0.16ミリの奇跡 (ミスターマガジンKC)
 
招待状のない夢 トレーナー白石ひろしの冒険

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