■農薬で妊娠率と出生率が低下
2018年1月ハーバード大学栄養科学部『JAMAインターナルメディスン』』
「フルーツと野菜消費における残留農薬と生殖医療を用いて不妊治療を行っている女性の妊娠率の関係」
Association Between Pesticide Residue Intake From Consumption of Fruits and Vegetables and Pregnancy Outcomes Among Women Undergoing Infertility Treatment With Assisted Reproductive Technology
Yu-Han Chiu, MD, ScD et al.
JAMA Intern Med. 2018;178(1):17-26. doi:10.1001/jamainternmed.2017.5038
以下、引用。
【結論】高い農薬残留の野菜と果物の消費は、高度生殖医療における低い妊娠率、出生率と関連している。
■農薬で精子濃度と運動率が低下
「男性生殖機能への影響ー疫学データに基づく考察」
岩本 晃明『日本衛生学雑誌』61 巻 (2006) 1 号 p. 32-37
農薬・内分泌撹乱物質による精子濃度と精子運動率の低下について述べられています。
先進国で精子数がこの40年で半減していることがわかりました。
Temporal trends in sperm count: a systematic review and meta-regression analysis.
Levine H et al.Hum Reprod Update. 2017 Nov 1;23(6):646-659.
doi: 10.1093/humupd/dmx022.
イスラエルにあるヘブライ大学のハガイ・レヴィーン博士率いる国際的研究グループは、これまで個別に行われてきた185件の研究から集めた精子のデータを再分析しました。
研究グループの推定によると、選抜された高所得の地域(北米とオーストラリア、ニュージーランド、欧州)で暮らす男性の精子数は、1973年から2011年にかけて約52パーセント少なくなり、1ミリリットルあたり9,900万から4,700万に減少しました。
同じように、射精1回あたりの精子の総数も59パーセント少なくなり、3億3,750万(1973年)から1億3,750万(2011年)に減少しました。
2017年7月27日フランス国営AFP通信
『欧米男性の精子数、40年で半減か 研究』
以下、引用。
欧州ヒト生殖医学会(ESHRE)の学術誌「Human Reproduction Update」に掲載された論文によると、1973年~2011年に実施された過去の研究185件で収集された男性4万3000人近くのデータを再調査した結果、精子濃度の「著しい低下」が明らかになったという。
論文の執筆者らは、精液1ミリリットル当たりの精子数が同期間に9900万個から4700万個へと52.4%減少したと説明している。
■農薬は子どもの脳に悪影響
殺虫剤や農薬は子どもの脳に悪影響をおよぼします。
以下はアメリカ小児科学会の声明です。
2012年アメリカ小児科学会「子どもの農薬の曝露」
Pesticide Exposure in Children
PEDIATRICS Vol. 130 No. 6 December 1, 2012 pp. e1757 -e1763
以下、引用。
複数のケース・コントロール研究と証拠が、殺虫剤には脳腫瘍と急性リンパ性白血病の危険性があることを支持している。
アメリカでのコホート研究によれば、出生早期に有機リン酸エステル農薬にさらされることは、IQ知能指数の減少と注意欠陥や多動障害や自閉症などの異常行動と関連している。
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