明代の李時珍の『瀕湖脈』の短脈の論述です。
以下、引用。
長脈は肝に属し、春に宜しい。短脈は肺に属し、秋に宜しい。
短脈、渋脈にして浮脈は秋とよく合う。
秋は短脈で春は長脈というのはわかりやすいです。
秋は短脈、渋脈、浮脈というのも分かりやすいです。
以下、引用。
渋脈、微脈、動脈、結脈はみな短脈を兼ねる。
ナイフで竹を削るような渋脈は秋の脈であり、脈の立ち上がりが遅いです。夏の洪脈、滑脈の脈の立ち上がりと対照的です。
微脈は気血両虚または陽虚の脈で、「極細にして軟らかくて按じたら絶えそうであり、有るがごとく、無きがごとく」と表現されており、自然に短くなります。
細脈も文献によっては秋脈と表現されています。「細い糸のような」ものを指に感じるのが細脈なので、これは微脈と似ています。
秋の脈としては微かに短脈、渋脈、微脈、細脈の特徴があると感じます。
結脈はゆっくり来て不定期な不整脈です。これも短脈になりやすいと思います。
促脈は早い不整脈、代脈はゆっくりとして定期的な不整脈です。
動脈は関上でのみ豆のように触れる脈で、これは短脈になります。
中医学の動脈はみたことがないです。中国の中医師は、出血で葱のように中空の芤脉や大出血で動脈壁が硬くなった革脈は本当に診るのでしょうか。牢脈や伏脈も私は診たことがないし、分からないです。
弱脈と虚脈の違いもよく分かりません。実脈は自分がインフルエンザで高熱を出した際に、寸・関・尺の浮・中・沈で全て触れた1回くらいしか経験がないです。このへんは煩雑なので整理したほうが良いような気がします。
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