2015年10月「韓国伝統・舎岩鍼法の現代臨床アプローチ」
A Modern Clinical Approach of the Traditional Korean Saam Acupuncture
Manyong Park and Sungchul Kim
Evid Based Complement Alternat Med. 2015; 2015: 703439.
Published online 2015 Oct 11. doi: 10.1155/2015/703439
韓国の舎岩鍼法(Saam Acupuncture:サアムチム)は韓国鍼灸で最も有名な流派で、肘から先、膝から下の五行穴だけを用いて五行の相生関係と相克関係を利用して治療します。17世紀に禅僧、舎岩道人が原理を発見したと言われています。
例えば、肝虚証の場合、「虚すれば其の母を補う」で「曲泉と陰谷に補法」し、相克関係にある「経渠・中封の瀉法」を行います。日本の経絡治療にとても似ています。
舎岩鍼法の名人「一鍼(イルチム)」の金廣浩先生の映像です。
1分過ぎくらいに出てくる肩があがらない73歳の男性は、左太白で肩がかなりあがるようになります。3分過ぎくらいに出てくる64歳の女性は、右少府の刺鍼です。この女性は膝が曲がるようになり、涙を流します。
2017年の金廣浩先生のドキュメンタリーです。
間中喜雄先生の五行穴の母穴や子穴に関する文章を読み、舎岩鍼法の文献を慣れない韓国語で翻訳しつつ、五行穴による治療を根本から考えています。
木穴・火穴・土穴・金穴・水穴の五行穴の探求も、間中喜雄先生の思想の再検証の一つです。
【舎岩鍼法に関する参考文献】
森洋平「五行論の配穴原理と舎岩鍼法(その1)」
『東洋医学鍼灸ジャーナル』 28, 84-89, 2012
森洋平「五行論の配穴原理と舎岩鍼法(その2)」
『東洋医学鍼灸ジャーナル』 29, 90-98, 2012-11-00
坂本豊次「韓国一鍼療法による巨刺法への挑戦」
『医道の日本』 66(9): 112-117, 2007.
坂本豊次「韓国一鍼療法による巨刺法への挑戦(2)」
『医道の日本』 66(11): 120-127, 2007.
坂本豊次「韓国式巨刺法を応用した頚肩腕痛の症例」
『医道の日本』 68(9): 28-34, 2009.
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