手太陰肺経病

 

手太陰肺経病

世界保健機構(WHO)のICD-11の弁証論治では、Meridian and collateral patterns(経絡パターン)=経絡弁証としてLung meridian pattern(肺経パターン)があります。

 

胸部の脹満、呼吸困難、咳嗽、鎖骨上の痛み。症状と徴候は疼痛で、腕にそって痛み、手掌にかけて痛み、疼痛は肩背部におよぶ。

上記は『霊枢』経脈篇第10の「是動病」と「所生病」の記述がもとになっています。

 

これ動ずればすなわち肺は脹満を病み、膨張して喘咳し、欠盆の中が痛む。はなはだしければ、両手を交えて瞀(ぼう:こころが乱れる、めまいがする、見えるものがかすむ)する。これは臂厥(ひけつ)という。

肺の所生病は咳して上気し、喘息して渇き、心煩(=胸中のもだえ)し、胸満し、臑(=上腕)や臂(=ひじ)の内側が痛み、手のひらが熱くなる。気が盛んなら肩背痛となり、風寒で汗が出て、中風となり、小便の回数が多くなり欠(=尿量減少)となる。

 

 

是動病は経絡上の病証または経絡病によって引き起こされる臓腑病と考えられています。所生病は経絡の所属する臓腑の病、または臓腑病が経絡に及ぶ病と考えられています。

 

1973年に馬王堆漢墓帛書、陰陽十一脈灸経が出土し、手太陰肺経は「臂钜阴之脉」と呼ばれ、肺臓ではなく心中に入っていました。同じ臂厥が起こりますが、心中が痛みます・・・。

 

《阴阳十一脉灸经》:“臂钜阴之脉:起于手掌中,出臂内阴两骨之间,上骨下廉,筋之上,出臂内阴,入心中。是动则病:心彭彭如痛,缺盆痛,甚则交两手而战,此为臂厥。

赤堀昭「『陰陽十一脈灸經』 の研究」『東方學報』53巻299-339 1981

 

個人的に思うのは、鹿児島の尺沢のことです。鹿児島鍼灸専門学校の松本四郎平先生の尺沢は上腕二頭筋腱の尺側(心包経の曲沢)に取ります。そして最も古い手巨陰脈は心につながっています。最も古い経脈はあまり臓腑とつながっていないのです。

 

【手太陰経筋】

手太阴之筋,起于大指之上,循指上行,结于鱼后,行寸口外侧,上循臂,结肘中,上臑内廉,入腋下,出缺盆,结肩前髃,上结缺盆,下结胸里,散贯贲,合贲下抵季胁。其病当所过者,支转筋,痛甚成息贲,胁急吐血。治在燔针劫刺,以知为数,以痛为输。名曰仲冬痹也。

 

【手太陰絡脈】
実証:手掌の熱。
虚証:あくび、頻尿、尿漏れ
手太阴之别,名曰列缺。起于腕上分间,并太阴之经,直入掌中,散入于鱼际。其病实则手锐掌热;虚则欠(去欠),小便遗数。取之去腕寸半。别走阳明也。

 

 

 

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