2016年コクランシステマティックレビュー
「慢性腰痛へのNSAID(非ステロイド系鎮痛剤)」
Non-steroidal anti-inflammatory drugs for chronic low back pain.
Enthoven WT.et al.
Cochrane Database Syst Rev. 2016 Feb 10;2:CD012087.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26863524
以下、引用。
【著者の結論】
13のうち6のランダム化比較試験がNSAIDはプラセボよりも痛みの強さについて効果的だったとしている。しかしながらその効果は小さく、エビデンスのレベルは「低い」である。我々はNSAIDについてその種類での効果の違いはいかなる差異も発見できなかった。
まず、慢性腰痛に対してロキソニン、イブプロフェン、ボルタレン(ジクロフェナク)などNSAIDはたくさんあり、プラセボよりは効果がありますが、そのエビデンスは「低く」、どれも効果に違いは無いということでした。これは意外な結果です。
また、鎮痛剤のアセトアミノフェン(商品名:カロナール、タイレノール、パラセタモール)は効果が認められず、最近は副作用が問題視されているためイギリスでは2017年から腰痛への推奨がなくなりました。
2016年コクランシステマティックレビュー
「腰痛へのパラセタモール(アセトアミノフェン)」
Paracetamol for low back pain.
Saragiotto BT et al.
Cochrane Database Syst Rev. 2016 Jun 7;(6):CD012230.
https://www.cochranelibrary.com/…/10…/14651858.CD012230/full
【著者の結論】
急性腰痛ではパラセタモール(アセトアミノフェン)はプラセボ以上の効果がなく、慢性腰痛でもいかなる効果も認められなかった。
※「腰痛に対する薬物療法のEBM」
『日本腰痛学会雑誌』
Vol. 11 (2005) No. 1 P 85-91
https://www.jstage.jst.go.jp/article/yotsu/11/1/11_1_85/_pdf
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