YouTubeに「【妊活のための体づくり】風邪のひき始めにはゴボウがおすすめ」がアップロードされています。
ぜひ、ご覧ください！
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ゴボウは漢字では牛蒡と書き、タネである牛蒡子は銀翹散(ぎんぎょうさん)に配合されます。銀翹散はカゼ薬で、ゴボウには強い抗ウイルス作用があります。
ゴボウに含まれているアルクチゲニンは連翹（れんぎょう）にも多く含まれ、強力な抗ウイルス作用と抗腫瘍作用があります。
2010年「（ゴボウに含まれる）アルクチンとアルクチゲニンのインフルエンザA型ウイルスへの免疫応答性と免疫障害」
Therapeutic Effect of Arctiin and Arctigenin in Immunocompetent and Immunocompromised Mice Infected with Influenza A Virus
Kyoko Hayashi et al.
Biological and Pharmaceutical Bulletin
2010 Volume 33 Issue 7 Pages 1199-1205
私が邵輝先生に生薬学を学んだときに邵輝先生が強調されていたのが「抗ウイルス作用のある漢方は抗癌作用も強い」ことです。
ゴボウのアルクチンとアルクチゲニンの抗ウイルス作用と抗癌作用は、オートファジー抑制による細胞増殖抑制作用によるものだと2020年に判明しました。
2020年長崎国際大学
「アルクチゲニンは肝細胞癌の転移をオートファジー阻害により抑制する」
Arctigenin suppresses cell proliferation via autophagy inhibition in hepatocellular carcinoma cells
Shinya Okubo et al. J Nat Med. 2020 Jun.
ゴボウには強い抗炎症作用があり、これは末梢単核球細胞からのシステイニルロイコトリエンの放出を阻害する機序のためです。
2011年「ゴボウの薬理作用のレビュー」
A review of the pharmacological effects of Arctium lappa (burdock)
Yuk-Shing Chan
Inflammopharmacology
. 2011 Oct;19(5):245-54.
2018年「ゴボウのアルクチゲニンとアルクチンの抗炎症臨床効果のオーバービュー」
Overview of the anti-inflammatory effects, pharmacokinetic properties and clinical efficacies of arctigenin and arctiin from Arctium lappa L
Qiong Gao
Acta Pharmacol Sin
. 2018 May;39(5):787-801.
アルクチゲニンはいくつかのサイトカインの調節を介して誘導型一酸化窒素シンターゼを阻害することにより、強力な抗炎症活性を示します。
ゴボウは抗ウイルス作用、抗炎症作用、抗腫瘍作用があるスーパー・フードです。
【スローン・ケッタリング記念がんセンターのゴボウ情報】
以下、引用。
ゴボウ【患者と介護者へ】ゴボウにはガンを治療したり、感染症を治したり、糖尿病を治したり、他の医療問題を治すいかなるエビデンスも存在しません。【医療従事者へ】臨床前の（動物実験の）データからは、ゴボウは抗炎症、抗菌、抗潰瘍、肝臓保護、抗糖尿病、抗癌作用を導くことができる。
鍼と統合医療のアメリカにおける中心の一つ、スローン・ケッタリング記念がんセンターのホームページに感動しました。
ゴボウはキク科アレルギーの患者さんは取るべきでないこと、アレルギー患者さんがアナフィラキシーを起こした症例も書いています。
ランダム化比較試験がない以上、「ゴボウの臨床効果にエビデンスは存在しない」はその通りです。しかし、同時に動物実験に基づく科学的知見も明記されており、公平で納得できるものです。
ゴボウの抗酸化作用や食物繊維「イヌリン」、ポリフェノール「クロロゲン酸」などについて調べていました。ゴボウは抗酸化作用が強く、食物繊維で腸内細菌叢を改善して便秘改善に効果的です。
日本では、医師の南雲吉則先生が2010年にゴボウ茶の本を書いてから大ブームが起き、市場が形成されてからは、販売に結びつくような情報は多いのですが、中立的で科学的根拠に基づいた質の高い情報が少な過ぎると感じていました。
このスローン・ケッタリング記念癌センターの情報提供のスタイルは理想的だと思います。今回の「ゴボウ」リサーチで最大の収穫でした。
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