気血津液弁証の原型『重訂通俗傷寒論』

 

中華民国の曹炳章(そうへいしょう)先生編、1916年『重訂通俗傷寒論』 第四章·气血虚实です。

 

第四章 气血虚实
第一节 气虚证
第二节 气实证
第三节 血虚证
第四节 血实证
第五节 气血皆虚证
第六节 气血皆实证
第七节 气虚血实证
第八节 气实血虚证

 

目次を見るとまさに気血津液弁証の原型です。しかし、気滞証ではなく気実証なのです。血実証は「血実証:実証である。瘀血や蓄血である」と述べています。

 

第二节·气实证

肺气实而上逆。则有胸痞头眩。痰多气壅等症。甚则喘不得卧。张口抬肩。胃气实而中满。则有嘈杂懊。嗳腐吐酸等症。甚则食不能进。呕吐呃逆。肠气实而下结。则有腹胀满。绕脐痛。大便燥结胶闭。或挟热下利。或热结旁流等症。甚则喘冒不得卧。潮热谵语。肝气实而上冲。则有头痛目眩。呕酸吐苦等症。甚则消渴。气上冲心。心中痛热。横窜则有肢厥筋挛。手足螈等症。下逼则有腹痛便泄。里急后重等症。甚或男子睾丸疝疼。女子小腹肿痛。阴肿阴痛带下崩中。其中必有痰热、湿热、食滞、郁结、伏火、内风等因。治必先其所因。伏其所主。对症发药。药宜专精。直去其邪以安正。

 

「肺気実」「胃気実」「腸気実」「肝気実」を論じています。「肝気が実すれば上衝し、すなわち頭痛メマイとなる。酸っぱいものを嘔吐して苦しみ、甚しければ消渇となる。気は上衝して心をつき、心中は痛熱となる」という論述は現代の肝気上逆(気逆)ですが、肝鬱気滞(気滞)ではないです。

 

第四章·氣血虛實

第五節·氣血皆虛証
凡呼吸微。語言懶。動作倦。飲食少。身漉淅。體枯瘠。頭眩暈。面 白。皆真虛純虛之候。前哲所謂氣血兩虧。急用八珍湯、十全大補湯等峻補之是也。

 

気血両虚に八珍湯や十全大補湯というのは現代と変わらないです。『重訂通俗傷寒論』の第4章気血虚実は現代の気血津液弁証の原型だと思います。

 

 

 

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