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フィリピン伝統代替医ヘルスケア研究所

2022年10月17日フィリピンの新聞『サンスター』
「社説:代替医療が社会の主流に」
Editorial: Mainstreaming ‘alternative’ medicine

 

以下、引用。

セブ島地方政府は最近、フィリピン厚生省のフィリピン伝統代替医ヘルスケア研究所(PIITAHC)と協定を結び、伝統ハーブ医学を病院に導入することにした。

フィリピン厚生省は、1997年、伝統医学代替医学法(TAMA)として知られる共和国法8423によって、フィリピン伝統代替医ヘルスケア研究所を設立した。

フィリピン伝統医学代替医学ヘルスケア研究所は、伝統補完医学、中国伝統医学、例えば鍼や、気功、スイナ、アーユルヴェーダ、カイロプラクティック、ヒロット、オステオパシー、ホメオパシー、ナチュロパシー、人智学医学の効果や安全性確立のための臨床試験のデータを収集している。

今後のフィリピンの伝統補完医療の進展が注目されます。

フィリピンにはフィリピン吸い玉「ベンツサ」や、竹の棒を使ったフットマッサージのダグダガイ、ヒロット・マッサージがあります。

 

フィリピン伝統医学のヒロットは比の伝統民間医療またはそれに従事する人の総称で、その診療手法や専門分野は多岐に渡り、助産師として出産を取り扱う人、聖霊や神と交信したりして診療する人、痛みや病気の患部をマッサージする人、薬草を処方する人、祈とうやまじないで治療する人などさまざまでした。

 

しかし、フィリピン政府が2009年、技術教育技能開発局(TESDA)にヒロット(ウェルネスマッサージ)という資格取得コースを新設し、タイやインドネシアに対抗し、ヒロットの中でもココナツオイルとバナナの葉を使った正統派マッサージを心身の健康のためのマッサージと定義し、外国人観光客向けに独自の手法を売り出し始めました。

フィリピンだからココナツオイルとバナナの葉っぱという発想が凄いと思います。まさに政府の開発した観光客向けパッケージ商品です。

ビジネス目線だけではなく、文化人類学や医療社会学の視点も含めた学術的な研究や、情報の収集と分析、国際比較がないと伝統医学/補完代替医学政策は議論できないと感じます。

 

 

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