間中喜雄先生は晩年、青・赤・黄・白・黒の五色を使った微細刺激で肩こりや腰痛の症状を変化させるアプローチで五行穴を検証されていたようです。現代でも日本で五行・五色を使ったカラー療法はたくさんあります。
気功でも隋代『諸病源候論』では「存思」という色の瞑想をおこなっています。『諸病源候論』五藏六府病諸侯ではこうあります。
膝から下に病があれば臍下に赤い光を思い浮かべ、その赤色の光が体内や体外に広がるイメージをもつ。
膝から上で腰のあたりに病がある場合は脾臓に黄色い光があることを思い浮かべる。
腰より上で頭に至る部位に病があれば心臓に赤い光があることを思い浮かべる。
皮膚に悪寒発熱がある場合は肝臓に青緑色の光があることを思い浮かべる。
このように光を思い浮かべ、その光を身体の内外に連ねてその身を没入し、気を閉じてその光をもって病所を照らせばどのような病も治る。信じて疑わなければ治らない病気はない。
中国伝統医学の中に、青・赤・黄などの色彩を使ったイメージ療法が1,000年以上前から存在しています。
色を使った鍼治療はドイツの鍼師、ピーター・マンデルが開発して「カラーパンクチャー」としてツボに色や光をあてる鍼法を開発しています。
1986年「カラーパンクチャーの実践概要」
The Practical Compendium of Colorpuncture
by Peter Mandel et al.(1986)
フランスのポール・ノジェ博士も耳介療法で耳のツボにカラー・ライトを当てて治療しています。
1999年「カラー・ライト・セラピー:歴史・理論・最近の発展の鍼と組み合わせた臨床応用の概要」
Colored light therapy: overview of its history, theory, recent developments and clinical applications combined with acupuncture.
Cocilovo A et al. Am J Acupunct. 1999;27(1-2):71-83.
このアメリカ人鍼師アンナ・コシロボ先生の論文は総説としてよくまとまっています。
1933年にインド生まれのアメリカ人で「クロモセラピー(色彩療法)」を開発したディンシャー・カディアリが『クロモセラピーのエンサイクロペディア(Spectro-Chrome Metry Encyclopedia)』を出版します。これは、7つのチャクラと赤・橙・黄・緑・青・藍・紫の色を対応させたものです。世界的には現在、この七色のカラー療法が主流となっています。
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