2018年4月発表の
「アレルギー性鼻炎の鍼灸治療の研究」
针灸治疗过敏性鼻炎的研究
Research Progress of Acupuncture in Treating Allergic Rhinitis
潘海燕,洪刚,桑茂生,张鑫,廖兴强,杨发均
《世界中医药》 April2018,Vol.13,No.4
毫鍼、穴位注射、灸法、穴位埋銭、微鍼などアレルギー性鼻炎の中医鍼灸の論文を集めています。
毫鍼は印堂・迎香・合谷・足三里が標準的で、あとは攅竹や上星です。ユニークなのは百会から前頂、上星から神庭、印堂から鼻根、迎香から鼻根と透刺を多用する鍼治療法です。
灸法も肺兪・脾兪・腎兪の生姜灸、大椎・肺兪・膏肓の隔附子灸、上星の薬状棒灸、神闕の灸などです。印堂・迎香・合谷・上星・夾脊穴・列欠の棒灸(雷火灸条)がかなり高い効果を挙げていたのは経験から納得です。
微鍼は英語ではマイクロアキュパンクチャーとも呼ばれます。バイオロジカル・ホログラム、つまり生物全息理論にもとづく耳鍼療法などです。
アレルギー性鼻炎で使用されているのは中国式耳穴の内鼻、外鼻、交感、腎上腺、気管でした。どれもものすごく取穴しにくい耳穴ばかりですが・・・。場所はけっこう固まっているので覚えやすいです。
私はアレルギー性鼻炎に耳鍼を使ったことはないです。ただ、花粉症の目の痒みに耳穴の「眼」はかなり多くの鍼灸師によって改善が報告されています。
面白いことに、フランスのノジェの文献を探しても「アレルギー性鼻炎」は載っていなかったです。アメリカにおける耳鍼の権威であるテリー・オルセンの文献には載っていました(テリー・オルセンは中国フランス折衷派です)。この論文を読んだメリットは、アレルギー性鼻炎に対して耳鍼を試してみたくなったことです。
2010年「アレルギー性鼻炎の耳穴指圧:システマティックレビュー」
Ear-acupressure for allergic rhinitis: a systematic review.
Zhang CS et al.
Clin Otolaryngol. 2010 Feb;35(1):6-12.
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